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舞い降りた天使
第12章 通告

「…ん…身体痛っ…てか寒っ…」

ソファでそのまま眠ってしまった俺は
身体の痛さと寒さで目を覚ました

なんか…喉痛ぇ

俺は
重い身体を起こし
まだ重い瞼を無理矢理こじ開けながら
携帯をチェックした

「はぁ…連絡無しか…」

真穂からの連絡はなくて
更に身体が重くなった俺は
這うようにしてベットまで移動すると
真穂にかけてやった布団の中に潜り込んだ


真穂…

さっちゃん大丈夫か?

旦那、帰って来たんだよな?

ミサンガ外してくれたか?

さっちゃんに
優しくしてくれてるか?

真穂…元気か?

真穂…連絡、くれよ…


俺は
真穂の残骸を探るように
布団をぎゅーっと抱きしめながら
すーーっと息を吸い込んだ

けど

結局、そんなの何の意味も無いことに気づくと
胸が苦しくてたまらない


真穂を好きすぎて苦しいのか
真穂を救えない不甲斐なさで苦しいのか
自分が満たされなくて苦しいのか
そんなの全く分からない

けど
とにかく
真穂が俺の側にいない事が苦しくてたまらなくて
俺はまた携帯を握りしめた


時間は
もう10時を過ぎたところ


今日ならさっちゃんも落ち着いてるだろし
メールくらいなら…いいよな


ひと言でもいい

メールでもいい



真穂に会いたい



そう思ったその時

俺の携帯に
真穂からメールが届いた



『相談したい事があります。
でもパパがずっと家にいて
出かけることも電話もできないの。
メールも頻繁にはできなくて…
明日、会社で少し話せる?』


真穂のメールに
胸が高鳴ったのもつかの間
俺の頭をよぎったのは
『軟禁』
という言葉だった



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