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舞い降りた天使
第15章 真実

「…えっ」

突然のことに驚いた真穂は言葉を失い
その場に立ち尽くした

「ごめん、驚かせて」

「……」

俺の声は聞こえてるはずだけど
真穂の返事はない

当たり前だ
昨日電話で繋がってた俺が
目の前にいるんだから

「時間くれないか。
話がしたいんだ」

まだ真穂は
頭が整理できてないみたいだったけど
こんなところで立ち話をするのも
きっと迷惑だろうと
俺は少し強引に真穂を誘った


「…どうして…」


「後で説明するから。
今でもいい
夜でもいい
俺、真穂と話せるまで
沖縄にいるから」


「……巧くん…」


真穂は
久しぶりに俺の名前を呼ぶと
少し唇を噛み
そして潤んだ目で俺を見上げた

「5時まで大丈夫」

その言葉を聞いて
俺の胸に熱いものがこみ上げ
泣きそうになった

そして思ったんだ

あぁ…
俺は本当に真穂を忘れられなくて
まだこんなにも
真穂を好きなんだと

このまま
真穂を抱き上げて
連れ去りたいと…。


「ありがとう。
どうすればいい?
近くに車停めてあるんだ」


周囲に俺と居るところを見られたくないんだろう
真穂は腕を握る俺の手を優しく払うと

「少し離れてついて行く」

「わかった」

「あっ」

「何?」

「電話していい?」

「うん」

「それから…」

真穂は
少し困ったような顔をした

「なんでも言って」

「さっちゃんの緊急連絡先
巧くんの携帯にしていいかな」

「自由に使ってかまわないよ」

そう返事をすると
真穂は自分の携帯を使って
電話をかけはじめた

相手は事務所かフリースクールか…
とりあえず俺は
目立たないよう
少し離れた場所まで移動し
真穂の電話が終わるのを待った

真穂は二ヶ所に電話をし
話が終わると
『移動してもいいよ』と
俺に視線を合わせた

そして
俺が小さくうなずくと
真穂は
手に持っている携帯を
人目につかないよう
側にあった自動販売機の影に
置き去りにした

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