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舞い降りた天使
第17章 決戦

どんな決戦になるのかわからないし
姉ちゃんが
何を言い出すのかも分からない

そんな場所に
真穂を連れていけないよ


「でも…私に聞きたいこと
あるんじゃないかな…」

それは…そうかもしれないけど

「今日はいいよ。
落ち着いてからで」

「……」

それから真穂は
眠ってるさっちゃんの髪を優しく撫で
床に座ったまま
俺を見上げた

「巧くん」

「ん?」

「私…まだ桜には怖くて聞いてないの」

「何を?」

「離婚してもいいか」

「…うん」

「もう少し待ってくれる?」

「もちろん」

「あ、でも
待ってる間に
他に好きな人ができたら
気にしなくてもいいから」

「何言ってんだよ」

「だって…」

「待つよ。
さっちゃんが離婚してもいいって言ってくれるまで。
新しいパパが欲しいって言ってくれるまで」


「…ありがと」


真穂は
それから目を伏せて少し黙り込んでいた

静かな部屋

さっちゃんの寝息

穏やかな時間が数分過ぎたあと

真穂は
また俺を見上げた


「明日、桜と住む部屋探してくる。
それから…
やっぱりお姉さんのとこへ私も行く。
さっちゃんも一緒に」

「真穂…」

「ごめんね?もう決めたから」


強い意思を感じて
俺はもう真穂に従うことにした

真穂なりに筋を通しておきたいんだろう

部屋を借りるのも仕方ない

このまま三人で
ここに住むわけにもいかないし
真穂にとってそれは
沖縄を離れる段階から想定内だったはずだ

俺は
さっちゃんを撫でる真穂の手をとり
その手を優しく握って真穂を引き寄せた

すると真穂は俺の膝に頭を預け
俺に寄りかかった



「なんだろ…この幸福感」

「……」

「俺、今すごい幸せ」

「……」


そう言いながら
俺は心の中で
これが嵐の前の静けさでなければいいなと
思っていた
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