この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
舞い降りた天使
第21章 スタート

そんなこんなで
絶対に二人で泣いてしまいそうな場面に
俺と真穂は笑顔でいた

俺の想像してた
映画のようなワンシーンではなかったけど
泣いた真穂を見るより
それはそれでいい

いや、むしろ
その方が良かったとさえ思う

ホッとしたのか
真穂の表情は穏やかで
たまに見せる笑顔は天使のようだった

なぜ
あの旦那が
いとも簡単にサインをしたのかは
謎のままだけど
そんなことはもうどうでもいいくらい
俺と真穂は
離婚届を出すことだけを考えていた

役所までは俺の車で向かい
そして緊張の中
離婚届を提出

「受理しました」
と役所の人に言われた時は
鼻血が出そうなほど
血圧が上がったけど
俺はそれを必死で隠しながら
真穂と顔を見合わせた

真穂は
「泣きそう…」
って唇を噛んでいたけど
涙を必死で堪え
俺達は急いで駐車場に向かった

車が見えると
約束してたわけでもないのに
どちらともなく小走りになり
急いで車に乗り込むと
俺は
「やったーーー!」
と大声を上げた

真穂は
それを見て
涙を流しながら笑い
いつものように
口元を手で押さえた

それを見て俺は思ったんだ

うん
やっぱり
真穂は笑ってる方がいい

もう
泣かせたくないな
って


「真穂」

「何?」

「お疲れさま」

「…ありがとう」

「それから」

「うん」


「俺と
付き合って下さい」


「…はい」


そう
この日、この瞬間が
俺と真穂の
不倫ではない恋愛のスタートになったんだ
/337ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ