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舞い降りた天使
第22章 恋愛

「お邪魔します…」

役所から直行した俺の部屋に
真穂は
他人行儀なセリフを呟きながら
足を踏み入れた

「ソファ、座ってて」

「あ、うん」

「喉乾いたよな。
冷たいのがいい?」

「あ、私が」

遠慮気味に
ソファにちょこんと座ったと思うと
真穂はすぐ立ち上がって
俺を追いかけて来た

お茶なら
私がいれるよって

「ゆっくり座ってればいいのに。
俺、そーゆーの
女にばっかさせるタイプじゃないよ?」

「そんな意味じゃなくて」

わかってるよ
真穂は
会社でもそうだったもんな
相手が女性でも
そんな感じだった

「あーそっか」

「え?」

「ハグして欲しかったんだろ?」

そう言いながら
俺のそばに立つ真穂を抱きしめると
俺は
はーーっと
溜息のような声を漏らした

もちろん
ハグしたかったのは俺の方

真穂に触れると
なんでこんなに安心するんだろ

「巧くん…」

「嫌ならやめる」

「そうじゃなくて」

「好き?」

「え…」

「俺、めちゃくちゃ好き」

「……」

「好き?」




「…好き」


その言葉を聞くとすぐ
俺は真穂に
軽くキスをして
真穂の手を引いて歩き出していた

行き先は
もちろんベット

でも俺は
数歩で到着したベットには上がらず
ベットの横に立ったまま
真穂を見つめた

「あのさ
飢えてるってわけじゃなくて
あ、いや
飢えてんのは飢えてんだけど
そーじゃなくて
誤解しないで欲しいんだけど
ただやりたいとか
そーゆーんじゃなくて」

「わかってる」

「……」

「わかってるよ、私」

「真穂…」

「ほんとに私でいいのかなって
正直、今でも思ってるけど
独身になって
不倫じゃ無くなって
巧くんに告白してもらって嬉しくて


巧くんのこと
好きで…」

そこまで言うと
真穂は俺の手を強く握り直した

「走り出したいくらい
大好きで
この気持ち
どうしたらいいのって…

だからだよね?

走る代わりに…」

「…それ」

「んっ…」

その時
俺はどんな風にキスをしたのか
全く覚えていない

真穂に
むしゃぶりつくようなキスをして
立ったまま服を脱がせると
真穂をベットに横たわらせ
下着姿で
恥ずかしそうにする真穂に
俺は布団をかけた

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