この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
最後の恋に花束を
第9章 はじまりの冬

ー 私は… 貴方の恋人になりたい… ー


高鳴る心臓を抑えつけるように、彼の手をギュッと握る。少しずつ手に汗が滲んでいく。

交わる視線と続く沈黙を破いたのは、遙だった。


『 … 可奈 』


そこから続く答えは
聞かずとも分かっている。


「 … ごめん 」
「 … 本当にハルくんのこと 」


( 心から愛してしまった… )


そう伝えようとした瞬間




『 … ありがとう 』




その言葉を彼は放った。
とても穏やかな笑顔と共に…



『 可奈 … 嬉しいよ 』



彼は握られていない方の掌で髪を撫でる。
優しく、どこか切なく。

この恋を、本気にしてはいけないと
私は充分に分かっているつもりだった。


けれどもう… 抑えきれない



『 俺も可奈が好きだ 』



その言葉と共に、彼は自分の額と私の額をコツンと合わせる。彼の吐息が、私の吐息と交わり熱を帯びる。真っ直ぐに伸びていた視線が、俯くのがわかった。



『 けど、公には出来ない 』

「 … そんな事わかってる 」



貴方には守るものがあるから。
… そうでしょう?



『 それでもいいなら… 』

「 … え? 」



思わぬ言葉に本音がほろりと溢れる。



『 公に出来なくてもいいなら…
可奈が望むことを全うしたい 』



離れた額の先には、真っ直ぐに私を見つめる瞳。
その綺麗な瞳に息を飲む。

そして彼が、再び口を開いた。



『 可奈 … 愛してる 』


/118ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ