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君に熱視線゚
第53章 恋の修羅場ラバンバ!

「醤油って書いてる…っ…」

「こっちは砂糖だってっ…」

「あ、ジャガイモだ……」


カレーに脈絡のない調味料がクジで引かれ、思考が付いていかない生徒達はその場で膝を折っていた。


料理をしたことのない生徒達全員が翻弄される。

苗は呟いた。

「肉……じゃが……?…」

「あ!そうかもっ…」

由美が苗の答えに頷いた背後で、次にクジを引いた生徒が頭を掻いた。

「…長葱……当てちゃった……」

戸惑いながら口にする。


「長葱!?……え!?…てことは……すき焼きっ!?」

苗の答えに由美がそれだ!と指差した。

「もうこの際、ジャガイモの存在は無視しよう!」

由美は言い切る。
調味料が醤油と砂糖なのだ。カレーの確率はかなり低い。

ざわざわとするその中でくじ引きは続いている。

「こっちは味噌当たったけど……」

「あたし達はキャベツだ……」

「俺達、大根……」

「トマト……」


「…っ…なに、何が出来上がるの?もしかして闇鍋食べさせる気かしら」

不安に駆られる生徒を他所に、カレーのルーが読み上げられたのはそのずっと後だった……。


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