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君に熱視線゚
第45章 恋の片道切符

未熟な苗にとってディープ過ぎる晴樹のキスは構えていても結構辛いものがある

「軽いやつならいい」苗の了解を得て、晴樹は不安気な表情を一瞬で和らげていた。


覚悟を決め、ゆっくりと伏せられていく苗の白い瞼‥

そんな苗に堪らず晴樹の心は震えを呼び起こす。

‥苗──っ



そっと唇を重ねると晴樹の呼吸が大きく乱れた──


「っ…なえ‥‥‥」


‥軽いキスをしなきゃ…


晴樹は必死で自分にブレーキを掛ける


ふわりとした柔らかい感触…

久しぶりに触れた苗の唇に晴樹の熱が上がる。


どれくらい振りだろう…

すごく懐かしく感じる…


夏の花火を眺め、遊歩道を二人で歩き‥そしてキスをした…。

無理強いでしか出来なかった自分のキスを、初めて受けてくれた。

苗とのこんなキスはあの日以来…


求めては諦め‥
諦めては求め…

その繰り返しに想いはズタズタになったこともしょっちゅうだった…



「なえ‥‥っ‥」

キスの合間に吐息が漏れる

軽いキスが難しい──


唇を重ねる度、忍び込みそうになる自分の熱い舌先に晴樹は手を焼いていた…

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