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君に熱視線゚
第50章 番外編


「………うっ」

「う?……」

「うっっ…」

「………なえ?」

「うあっ…っ…兄さんっ」

「………?」

「苗っ…痛くないだょっ…なんでっ!? は、初めてなのに痛くないだょっ…」


「………」

まるで阿波おどりをするように枕元で忙しなく手が動く苗を晴樹は見つめ返した。

「良かったな…いっぱい時間かけてほぐしたからな…っ…」

お陰で俺がっ──

このザマだっ…


ちょっとでも動けば終わってしまう。

晴樹は責めくる快楽との葛藤に眉をしかめた。

苗は相変わらずジタバタと手を動かす。

「ありぃっ!?でもおかしくないっ!? これって普通!? まさかっ苗──…ユルい!?」

「──…っ…充分キツいっ…」

頼むから動くなっ…


襲ってくる快楽の苦痛に呻く晴樹の気持ちも知らず、苗は初体験を迎えた女の子らしく色んな疑問を抱え込む。

そんな苗を前にして晴樹は発狂した──


「あ──っもうお前はじっとしてろって!痛くないならいっぱい動くからなっ!…っ」


半ば怒ったように叫ぶと晴樹は阿波おどりする苗をぎゅっと抱き締めた。


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