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君に熱視線゚
第51章 番外 後編

だから普段のオールバックの武は結構、苗の好みとマッチしていた──

小さなショックを受けた武はフラりと厨房の奥へと引っ込む。

「コラッ!武てめぇっ厨房で髪なんかセットすんじゃねえっ!!──」

綺麗に磨かれたステンレスの壁を鏡代わりにする武。
奥からはそんな武を叱る文司の怒鳴り声が聞こえてきていた。

「ところでマシュー…」

「ん?」

貴志は隣の苗にこっそり耳打ちする。

「初夜は済んだのか」

「──!…」

出されたジュースと付きだしのツマミを食べていた苗は貴志の問い掛けにゆっくりと顔を赤くした。

「お、なんだそのぶんじゃ貫通したみたいだな?おめっとさん!」

貴志は勝手に苗のグラスと乾杯する。

「逃げたって聞いた時は大爆笑だったけどなー…やっぱ捕まったか?ははっ!!」

苗は赤い顔で口を尖らせていた。


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