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自由という欠落
第9章 仕掛けのない平凡

 発情期の少年達の知識は、Nのそれを凌駕した。彼らは数本の縄を手際良く少女の脚に巻きつけていって、みるみる出荷前のボンレスハムを彷彿とするものを完成させた。ただ食品と違うのは、膝が曲がってM字に開脚していることだ。縄の間から隆起した肉が、妖艶に少年達を誘っていた。子供めいた肉体にも性器はあって、ぱくりと口を開けていた。


 DVDや本を参考にしても、少女の割れ目は潤まなかった。そればかりか少年達を罵倒して、声を荒げて、訴訟すると泣き叫んで脅しをかける。


 バシッッ…………

 ビュンッ…………


「あうっ!!」


 少女の頰を叱咤したスリッパが、乳房の茶碗型を歪めた。


「黙れ!お前のような芋臭い女が、処女をもらってもらえるだけ有り難く思え!!」


 Nは、少年達に新たな指示を出した。一人にサラダ油を持って来させて、もう一人には、スマートフォンの動画撮影をオンにさせた。サラダ油が運ばれてくると、少女の首から足先までに垂らしてって、割れ目を中心に塗りつけるよう五人に命じた。


「マンコを裂いて交尾させてやっても良いんだぞ、いやならおとなしくしろ」


「許じで……あぁ……や"め"……う"ぇえええ……っっ」


 少女の性器に油を塗りたくっても、DVDから
流れるような嬌音が生じる息差しはなかった。

 Nは少年達が白けかけるのを咎めて、少女の口に丸めた布を丸めてねじ込んで、ガムテープで抗議を封じた。
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