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モデルの撮影だったのに
第1章 起
LINEやメールで仲良くなっても、連絡を取り合わなくなっちゃうのが普通だよね。

でも、協力して何かをすると、お互いの親密度が増したりすると思うのよね。

管理人さんとは、そんな関係になったんだ。

彼の主宰する官能小説サイトに、私が訪れたことがきっかけ。

「女性の体をあしらったバナーをUPしたいんだ」とLINEでやりとりしたの。

「えー面白そう」

「でも、モデルがいないんだよね。雇うとお金もかかるし」

「お金とるの?」

「普通とるでしょ。1時間いくらってさ」

「交通費くらいならわかるけどなあ」

「じゃあ、ユカやってくれる?」

「いいよ。私でよければ」

「マジで!ほんと!平気なの?」

「顔は出さないでしょ?」

「もちろん」

「じゃあ、いいよ」

この人の書く小説は、きゅんとするし、すっごくエロい。

毎晩、読みながら、あそこをいじいじすると気持ちいいの。

それに、いい人そうだったし、協力しちゃおうかなあと軽い乗りでいたの。

そうそう、ちょっとだけ、その官能小説をここで見せちゃおうかな。

管理人さんには内緒ね。

~ここからだよ~


「先生なんだあ~、頭いいんだね」

「そんなことないよ。頭よりも、ちゃんと生徒を授業中コントロールできるかどうかの能力が必要だから。先生でコントロールできるやつっていないんだなあ、なかなか」

「ふーん、確かに生徒になめられてる先生多いよね」



私は、スマホの画面を見ながら、一つひとつ慎重に言葉を選びボタンを押した。

彼女とは、ある無料の出会い系サイトで知り合った。

そこは、占いとメール機能がついていて、メル友を募集できる。

占いは、女の子に絶大な人気がある。

ランダムだが、確実に女の子と1対1になれるシステムが装備されているので、女の子の書き込みに返事をする数百の男と競争する必要がない。

1対1で出会って、お互い気に入らなければ、はいそれまでだ。

みくは、14歳の中学生で「ひまひま」と言っていた。

やたら返信が早くて、そのサイトで一日20回は、やり取りをしていた。
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