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大人遊び
第22章 choice A 揺れる
だけどいざ始まってみると、独りよがりな付き合いは想像よりもずっと空しい。

仕事が忙しい彼との適切な距離感がわからなくて、友人だった頃よりもずっと遠くに彼を感じる日々が続いた。

連絡もこないし、あんまり会う事もない・・・身体を重ねる事も少なかったし、そこに愛は無かった。

わかった上で、それでもいいって私が望んだ関係なのに、たまにグっと涙が溢れそうになる時もあった。私って彼にとって、何だろう?

たまの会える日は、そんなネガティブな自分を見せないよう必死・・・会えれば幸せだったし、少ない2人の時間を大切にしたかったから。

でも本音を言うと、私の気持ちを伝えて、忙しい彼の負担になったら、この関係は簡単に終わっちゃうのかもしれないっていう不安が大きかっただけかもしれない。

幸いなことに、私は元々、自分の時間が必要なタイプだし、仕事もあるし、友達もいる。そんな理由をつけながら自分の中で、色々と気持ちの折り合いをつけて、そんな付き合いに慣れるというか、受け入れていった。それでも彼が大好きで隣にいたかったんだ。

だけど・・・そうしているうちに少しずつ、自分の気持ちの伝え方がわからなくなっていったんだと思う。
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