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大人遊び
第35章 choice B final
カチャン─、家のドアを開けるとめずらしくリビングの明かりがついていて、既に悠くんが帰ってきてるようだ。

「ただいま~…悠くん帰ってるの?遅くなってごめんね。」

連日のハードワークで疲れてるのだろう、スウェット姿の悠くんは飲みかけのビールをテーブルに置いたまま、ソファに腰掛けた状態で眠っていた。

起こそうか迷ったけど、もう少しだけ寝かせておいてあげようと、ブランケットを掛ける。

「んっ…、わり、寝てた。」

「ごめん、起こしちゃったね、ベッドいけそう?風邪ひいちゃうよ?」

そう言って、洗面所へと向かおうとすると、優しく腕を引かれた。

「うん、もう少ししたらいく。…文、おいで?」

彼の膝の間に座るように促され、後ろから優しく抱き締められる。

「せっかく一緒に住んでるのに、中々ゆっくり時間過ごせなくてゴメンな。慣れない家でさみしくさせてない?」

「…ありがとう、大丈夫だよ。」

だって、十分気持ちで貰ってる。

「ハハ、足りないって思ってるの、俺だけかよ。…もうちょっと、このままでいさせて?」

彼の顎が肩に乗せられ、抱き締める力が強まる。

そんなことないよ。だって、抱き締められると、こんなにも満たされる。
与えられる沢山の愛に感情がこみ上げてきて、伝えたい想いがあるのに、上手く言葉が出てこない。

「文――…、やっぱ好きだわ。一緒にいようよ。」
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