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第14章 choice A

明けの月曜日、怒涛のような週末で心が落ち着かないままの私は、仕事に集中する事で平常心を取り戻そうとしていた。

朝一の業務を終え、コーヒーを淹れ席に戻ると、会社のメールアカウント宛に見慣れないアドレスからメールが届いていた。中身を確認して届くはずもない相手からのメッセージにドキッとする。

「田中　文様

お世話になります。〇〇監査法人の都築です。
先日の一件では、ご尽力頂き、ありがとうございました。
本日、御社にお邪魔する用件があるので、
御礼にランチをご馳走させて頂きたく、ご都合如何ですか？
都合が悪い様であれば、帰り掛けにお忘れ物だけ、お届けさせて頂きます。
それでは、お返事お待ちします。宜しくお願い致します。

〇〇監査法人 都築 啓介」

えっ・・・、どういうこと!?
まさか、私、酔っぱらって名刺渡しちゃったの!?・・・なんで、なんで？？

動揺しながらも、あんな目立つ人に顔見知りばかりの営業部に来られるのはマズイと思いランチを承諾した。