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大人遊び
第15章 choice A side 啓介
「ちょっと!!そっち高速だよ!?何してるの!?」

「ん?暇なんでしょ?」

「答えになってないから!もうふざけてないで、降ろして!怒るよ!!!」

もう怒ってるから/// まぁこんだけ強引だと当たり前か。

「友達が急な予定入って、もう予約しちゃってるんだよ。普通に同僚として、気晴らしに付き合ってよ。」

彼女は不満気な顔をしながらも諦めたようだ。

「・・・わかったよ。てか、もう高速乗っちゃってるし、降ろす気ないでしょ。でも、こないだみたいな事は無し、同僚としてだからね。」

「了解。期待してるとこ悪いけど、今日はそんなつもりないから安心して(笑)」

彼女の顔が真っ赤に染まる。

「本当いじわる////そうゆうとこ嫌い。」

「ごめんごめん、いじめ過ぎたね(笑)しばらく走るから、音楽でも聴こうか。」

車のスピーカーにスマホをつなぐ。

「・・・あっ、私、この曲好き♪」

「本当!?俺も好きで、てか、このバンドが好きで、この間の横浜アリーナのライブ行ったよ。」

「そうなの!?私も行った!アリーナ?スタンド?私、アリーナ取れなくてスタンドだったんだよねー。」

「俺もスタンド、確か東の7だった。」

「私、どこだったっけな。お財布にチケット入ってた気がする・・・うーん。あ、あった!東の15!結構近くにいたんだね~びっくり。」

思わぬ共通点に顔が綻ぶ。その後は、そのバンドの曲で彼女が俺にイントロクイズを出題しながら、車を走らせた。

スマホを握り締めて、リストとにらめっこしながら真剣に選曲する彼女。わざとマイナーな曲を選んでは、俺が正解すると悔しそうに表情を変える。

そんな無邪気な一面も、小さな声で口ずさむ姿も、全部が愛おしかった。こんな何気ない彼女との時間が日常になればいいのに。

「さぁ、着きましたよ。降りて。」
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