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当機は偶然により、運命を変更致しました
第3章 当便は到着地を変更します。
目が覚めたら、一瞬どこに居るんだか分からなかった。
だんだん頭がはっきりしてきて、静かにベッドから降りた。
ぐちゃぐちゃの浴衣は、脱いで寝た。
着てるのは、ずるするの夜パンとナイトブラだけだ。
とりあえず、昨日着てた服をいい加減に着た。
ショーゴさんは、爆睡中だ。
寝顔も、なかなか好みだった。

大きい会社のそこそこの役職の有る人で、
目は細いけどそこそこ見た目も悪く無くって、
空港で私を待っててくれて、
レストランで水を注いでくれて、
ハンバーグを一口くれて、
部屋が無いからって泊めてくれて、
寝てるかもだから部屋の扉を静かに開けて、
泣いてたら撫でてくれて、
変な女を可哀想に思って、触ってくれる。

偶然隣に座っただけの人は、ものすごく、いい人だった。

「……お世話になりました。」

宿泊費は出るって、言ってたけど。
多分このくらいが半分かなって金額と、貰った名刺をテーブルに置いて、カードキーは、持たないで。
荷物とタオルを持って、そーっと静かに、部屋を出た。

部屋を出て、大浴場でお風呂に入って、身支度をした。
さようなら、温泉。
つるつるすべすべを、ありがとう。


ホテルを出て朝ご飯を食べながら、予定を立てた。
荷物を駅で預けて、宮崎大神宮にお参りして、ついでに青島に寄ってみて、その後、空港に向かおう。

もう来ないだろうから、行った事なくて行ってみたかったとこには、行っておきたい。
遠くて無無理だから諦めたけど、鵜戸神宮にも行ってみたかったな。

大神宮では、二組も結婚式をやっていた。
青島は、カップルと家族連れだらけだった。
縁起が良いんだか、悪いんだか。
……厄が落ちたのかも。
そう思っておくことにした。
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