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第9章 息子の独白～書店にて～

　次の瞬間、チェスンは堪らずジヨンを引き寄せ、抱きしめていた。




「あなたのせいじゃない。あなたには何の罪もないことよ。誰だって生まれてくる環境や両親を選べないの。こうありたいとどれだけ願っても、願うように生きられないときもある。でも、皆が皆、自棄になったり、人生を諦めているわけでもない。だから、ジヨン。強くなって。たとえ周囲が、あなたのお父さまが何と言おうが、あなたはあなた自身でしょう。あなたがお母さまの悪い噂を打ち消すほどに立派な人になれば、誰もがあなたを認めるだろうし、お母さまも浮かばれるわ」