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逃げた花嫁と王の執着愛~後宮秘帖~
第3章 紫陽花の夜に
「あのときは、真に申し訳ありませんでした。まだ子どもにすぎなかった私の失礼をどうか、お許し下さいませ」







 物言いも仕草も随分としとやかになったものだ。この分なら、すぐに後宮に入れても側室として通用しそうだ―と思い、いや待て、慌てるなと逸る自分を叱咤する。
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