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逃げた花嫁と王の執着愛~後宮秘帖~
第3章 紫陽花の夜に
「友達」



「そう、友達」



 ソンが小指を出すと、チェスンは少し躊躇いながらも素直に小指を絡めてくれた。


「十一年前と同じだ、あの日も別れ際、こうして約束したのを憶えている?」



「もちろんです」
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