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逃げた花嫁と王の執着愛~後宮秘帖~
第3章 紫陽花の夜に
 四阿の内部には誰がいつ訪れても良いように、厚みのある座布団が幾つも用意されている。最奥部の一部が張り出して、腰掛けられるようになっており、座布団はそこに積み重ねられていた。






 ソンは腰掛けに座り、チェスンは立っている。彼はいつものように自分の隣を軽く叩いた。チェスンが慎ましく少しの距離を置いて隣に座るのも常のことである。
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