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逃げた花嫁と王の執着愛~後宮秘帖~
第15章 もつれた糸

チェスンは涙の滲んだ眼でソンを見た。
「初めて出逢った幼い日、あなたは世間知らずで我が儘な、甘やかされて育ったお坊ちゃんだった。でも、他人の言葉に素直に耳を傾けることのできる、優しくて素直な人だと思ったからこそ、いずれ王になるなら民のための国を作って欲しいとお願いしたのです。成長したあなたと再会して、昔、期待したとおりの聖君になられたと嬉しかった。やはり、自分の見た眼は間違っていなかったと、あなたが王でいる限り、この朝鮮は大丈夫なのだと安心したのに、結局、あなたは何も変わっていなかったんですね。今でも、あなたは我が儘なお坊ちゃんだ、自分の欲望のままに綺麗に咲いている花を平然と摘み取り、花の生命を奪おうとする」
「初めて出逢った幼い日、あなたは世間知らずで我が儘な、甘やかされて育ったお坊ちゃんだった。でも、他人の言葉に素直に耳を傾けることのできる、優しくて素直な人だと思ったからこそ、いずれ王になるなら民のための国を作って欲しいとお願いしたのです。成長したあなたと再会して、昔、期待したとおりの聖君になられたと嬉しかった。やはり、自分の見た眼は間違っていなかったと、あなたが王でいる限り、この朝鮮は大丈夫なのだと安心したのに、結局、あなたは何も変わっていなかったんですね。今でも、あなたは我が儘なお坊ちゃんだ、自分の欲望のままに綺麗に咲いている花を平然と摘み取り、花の生命を奪おうとする」

