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第3章 紫陽花の夜に

　自分で言うのも嫌みだが、見栄えもそう悪くはないと思うし、性格だって悪くない。即位してからは古参の老臣たちの意見を尊重しつつも、若い有能な人材を積極的に登用し、新旧、老いた者若い者たちの間の融和を図りながら政をやってきた。〝聖君〟とまではゆかないだろうが、それなりに〝若い王はよくやっている〟と評価されていると信じてきた。