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第6章 愛は憎しみを越えて

　それが仇の息子を好きになるという両親への最大の親不孝を犯してしまった我が身への罰なのだ。チェスンは追い詰められていた。






　またとない好機は予想外に早く訪れた。ひそかに機会を窺っていたチェスンは、それが良いことなのかどうか判らない。が、今更なことを考えてしまうのも、まだ心に迷いがある証だ。彼は己を叱咤し、かねてからの計画を実行に移すべく、行動を開始した。