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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第8章  あやか 


 その時、わたし――弘前彩佳は、まだ普通の高校一年生だった。雑誌のグラビアを飾る〝弘前あやか〟の存在など予感すらない、夏休みの少し前のこと。

 最初のきっかけは、こんな一言からだ。

「なになに、ナンパされたの?」

 昼休みに机をくっつけて、仲のいい友達三人でお弁当を食べていた時だ。

「違うって! 一応はスカウト。この前の日曜日、買い物してたらいきなり声かけてきてさ」

「だから、ナンパでしょ?」

「聞いて。最初は私だってスルーしてたんだけど、そしたら『モデルの仕事とか興味ない?』とか言ってきたわけ」

 友達二人がそんな風に話してる時は、まだスマホを弄りながら上の空で聞いていた。

「なんか、怪しいよぉ。それ、どんな人?」

「うーん……二十代後半くらいの、割とカッコいい人だったよ。少し、チャラい感じで」

「ええっ、怖いじゃん……AⅤとかだったら大変だよ」

「もちろん、警戒はしたよ。でね、ネットで調べてみたら、小さいけどちゃんとモデル事務所だった。名前聞いたことある人も所属してたし。ほら、これ渡された名刺だよ」

「うーわっ! マジで?」

 二人のテンションが徐々に上がっていくのを感じたけど、まだ会話に混ざろうとは思わなかった。

「どの道、うちら高校生だから、契約するとなれば親の承諾が必要だって説明してきてさ。もし、その気があれば親御さんと一緒にお話をさせてもらうからって」

「へえ、ちゃんとしてるじゃん。じゃあ、親に話したの?」

「無理無理! うちの親が、いいって言うわけないし」

 聞きながら、それで話が終わるものだと思っていたけど――。

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