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第3章 3.復讐

「ぎゃあっ、痛い」
ナイフの取っ手に付けられた針が歯科助手の
手の平を突き刺したのである。

荷物を持っていれば中身を確認したくなるはず。
その中身がナイフであれば、持って取り出すはず。
ナイフの取っ手に判らないように痺れ薬を含んだ
針が付けてあれば、ナイフを掴んだ者は
痺れて一時的に動けなくなる。
愛華の作戦である。

歯科助手は尻もちをつき、床に倒れた。

「しびれ薬の効き目はいかが？」
動けないはずの愛華が立ち上がり、
倒れた歯科助手を覗き込む。
驚きの表情をした歯科助手が体を起こそうとするが
動くことができない。