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僕のパンスト・エンジェル
第5章 天使か淫魔か
その日から麻美子さんは頻繁に俺の周辺に
現れるようになった。三課に仲のいい友達を作るくらい、麻美子さんの社交性をもってすれば造作もないことだ。


「なんだ?朝っぱらから係長が慌てふためいてるな」


「ちょっと出かけてくる」


「出かけるってどこにですか?」


「S重工の下請けさんだよ」


「ああ、この前、俺がプレゼン資料作った
とこですか、でもなんでそんなに慌ててるんですかぁ?」


「わかんないけど、すぐ来てくれって連絡があったんだ」


「ふむ、なんかイヤな雰囲気だな、適当に資料作ったからなぁ」


「クレーム入ったんなら、俺のところにもしわ寄せくるかなま、いざとなったら、ひたすら頭下げてりゃなんとかなるだろ」


そんなことを考えながら、俺は資料室に向かった。
最近は何でも電子データの時代だ。俺の会社でも
資料や過去の取引記録を電子データ化する取り組み
が進められている。資料室には大量の紙媒体の資料
や取引記録が保管されている、ちょっとした倉庫
みたいなものだ。



「ほんとなら事務の女の子がやる
仕事なんだけどな、あー成果が求められない
仕事って気楽でいいわー、おっと
そんなこと言ったら事務の子に怒られちゃうな」


「あ、やばい台車忘れちゃった、10年以上前の
取引記録持ち出さなきゃいけないのにまいったなぁ」
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