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蜜な時間はあなたと共に
第3章 復活ライブ

4月中旬の空気が澄んだ晴れの日の朝、Blue Eyesは千葉のとある所に向かっていた。
今日は大型野外音楽イベント「Wind Hil」に出演する。

今日のイベントは春フェス1発目の出演でもあり、復帰後初のライブを行う場所でもある。
俺がポリープの術後初めて人前で歌う…

「ふぅ…」

普段フェスにはあまり気負わずに挑めるのに、今日は緊張感が半端ない…
何で他にアーティストやバンドが出るフェスで復活させるかなー…
ワンマンライブで、ファンの前でやった方が少しは緊張はマシやったはず…

…なんて愚痴をマネージャーにしたら、俺の復活をより沢山の人に観てもらう為にあえてワンマンはやらなかったらしい…
しかも、それは俺以外のメンバーは知っていたとの事。

だから、メンバーからもワンマンライブしようなんて意見が無かったんやな…

ーーーーーーー

『あのさ、マネージャー…タイムテーブル見たら、俺らの時間と「U.A.」のライブが被ってるんやけど…』

U.A.とは俺もよくお世話になっている憧れの存在のロックバンドだ。
若い世代に絶大な人気を誇り、ライブのチケットは常に完売する程。

そんな人気バンドと同じ時間にBlue Eyesがライブって…
不安定な喉の状態の俺を観るより、U.A.を観に行くお客さんが大いに決まってるやん…




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