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今夜、妻が犯されます
第4章 後悔
その夜。

仕事の後で、私は佐伯を連れて飲みに行った。

行きつけのスナックで水割りを飲みながら、私は佐伯にスマホを見せた。

そこには佐伯が恵理子を抱いている光景の一部始終が映っていた。

「・・」

動画を観た佐伯はすっかり青ざめていた。

言葉も出ない程に固まっていた。

やがて・・

「すみませんでした!本当に申し訳ありません!」

心から恐縮したように深々と何度も頭を下げたのだった。

「最も信頼している部下に愛妻を寝盗られるとはな。俺も信じられなかったよ」

私は声を抑えながらも怒気を込めて佐伯を責めた。

「すみません。酔っ払っていたのと、気が付いたら、奥さんがあられもない姿で目の前にいたものですから、つい・・」

「おまえが恵理子のファンだとは聞いていたが、まさか実際に手を出してしまうとはな・・」

「すみません!すみません!」

佐伯があんまり何度も頭を下げるものだから、カウンターにいたママが不思議そうにこちらを見ていた。

「大沢君にはこの前の事は何と言い訳したんだ?」

「あ、あれは・・愛莉ちゃんが寝ぼけていたんだと」

「それで納得したのか?」 

「いえ、釈然としない様子でした」

「だろうな・・。娘が幼稚園児だったら、寝ぼけていたとごまかせるかも知れないが、もう小学5年生だからな・・」

「事実を大沢君に知られたら困るだろう・・?」

「そ、それはマズいです」

佐伯が座り直して私に頭を下げた。

「なら・・今後は俺に絶対服従するか・・?」

「はい?」

「俺が恵理子を抱け!と言ったら、抱けるか?」

「か、課長がそう仰るなら・・」

「じゃ、大沢絵梨花を抱かせろと言ったら・・?」

「えっ・・?そ、それは・・」

佐伯は苦渋に満ちた顔をしていた。

「おまえに選択の余地はないんだぞ!」

私は佐伯を脅迫していた。

だが、私にはその権利があるのだ。

「いいか?俺に大沢絵梨花を抱かせろ!一度だけでいい・・!」




結局、佐伯は折れた。

最も・・佐伯に選択の余地はなかった。



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