この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
MILK&honey
第19章 「まさか、かーさん?」

 その人を見て、頭の中が真っ白になって、顔は勝手に、真っ赤になった。

 落ち着いた光沢の有る、黒地に紫のアクセントが効いたスーツ。
 お兄ちゃんより、少し背が高い。
 肩くらいの長さの有る黒髪が、汗で濡れてる。
 不機嫌そうに眉間に皺が寄ってるけど、イケメンって言葉が有るけど、この人は間違いなくそれだろう。

 この人……スタッフさんじゃ、無くない……?!

「……妃愛乃のお友達?」

 緊張し過ぎて声が出ない。こくこく頷く。

「あいつは?」
「トイレにっ」
「……また迷ってんじゃねぇのか……」

 あ。眉間の皺が、深くなった。
 また迷ってる、って……この人、ヒメの事よく知ってる人だ。
 そう思ったら、声が出せた。

「あのっ……ヒメの、彼氏さんですかっ?!」
「ああ」

 彼氏さんは少し迷って、私に手を差し出した。
 ……握手?だよね?

「相沢朔だ。巧にも世話になってる」
「お兄ちゃん……バンドの方ですか……」

 握手して、手を離す。
 バンドの方ですか、じゃなくて、方ですね、だよね。
 こんな格好してるのにそうじゃ無かったら、何かのコスプレしてる人だよ。

「かっこいい……ですね……?」
「あー……有り難う……?」

 声は、出せてる。
 出せてはいるけどっ……!

/325ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ