この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
MILK&honey
第2章 「大丈夫だよ、気にしてないから」

「今日は、どうしたの?」
「進路のこと、聞いて欲しくて……そろそろ絞って、決めていかないといけないから」
「ああ……もうそんな時期か。早いね、ついこのまえ高校生になったと思ったのに」

 ぽん、と頭を撫でられる。

「来客中だけど、もう皆帰るところだから。それ飲んで、ここで待ってて?」
「ん」
「ごめんな、待たせて」

 お兄ちゃんは、顔の前に片手を上げて、困ったように笑って、出て行った。

 お客様って、高校の同級生の人たちかな。
 そう思いながら、部屋を見回す。


『何かあったら、そのうち、ここをるりの部屋にしても良いからね』


 何か、あったら。
 あの人と気まずくなったら、
 あの人に苛められたら、
 あの人にお父さんの子供が出来たら。

 引っ越したときにお兄ちゃんが言っていた「何か」は、まだ起こってない。
 ここに来させて貰えるほどの、決定的な「何か」は。


「お友達にも、会わせて貰えないんだ……」

 ここも、私の居場所じゃない。
 そんなの当たり前の事なのに、私はばかみたいに落ち込んだ。 

 
/325ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ