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借金のカタに妻を差し出しました
第3章 借金のカタになります
矢那は、ベルも2回ならしてから、鍵を開け部屋に入り、和明も後に続いた。

矢那はエントランスにから、瑞樹に声を掛けた。

「矢那です、入ってもいいですか?」

部屋の奥から、かすかに「はい。」と、瑞樹の声が聞こえた。

矢那は、エントランスで靴を脱ぎ、クローゼットに上着とネクタイをかけ、スリッパを履かずにリビングへ進んでいった。

矢那の背中で、和明はリビングの様子を伺えなかった。

リビングは照明を、落とされ部屋の様子は、よく見なかった。

矢那は、直ぐ横にある照明のダイヤルを上げ部屋を明るくした。

矢那と和明の正面には、ダイニングチェアに座った瑞樹がいた。

その姿、和明は声を出さない様に、息を止めて見つめた。

瑞樹は、紺の襟、白い半袖のセーラー服に身を包み、髪は先程のポニーテールだが、赤い布が視界を奪っていた。

和明は、矢那の指示の本当の意味を理解し、安心して瑞樹を凝視した。

32歳と知っていれば違和感を覚えるが、若さを取り戻した白く伸びたスレンダーな四肢をみれば、十代にも見えた。

矢那はもう一つのダイニングチェアを、瑞樹の左側に、瑞樹に向かう様に置き腰をかけ耳元に語りかけた。

「僕の行った通りにしてくれたんだね、ありがとう。」

瑞樹は正面も向いたまま、クビを振り、

「こちらこそ、ありがとうございます。こんな良くしてもらって。」

「そんな事はいいよ。」

「ううん、最近サボってた、あんな姿じゃ、矢那君もイヤよね。」

「仕方がないよ、商売があんな状態なら。」

「うん、でも良かった、一番非道い時を見られなくて。」

「非道いって、1月まえ?」

「そう。矢那君が連絡をくれた頃。」

「見たよ。大井君を連れて行った時、車の中から。遠くからだけど。」

「えっ、恥ずかしいな、あんな姿見られて。」

「でも、もうあんな苦労はしなくて済むんだよ。」

その言葉に、瑞樹は緊張し。「そうね。」と、返した。

「イヤですか?」

首を振って答える。

「じゃ、私のズボンのベルトを外して下さい。」

矢那は瑞樹の前に立ち、手を取って、バックルに手をかけさせた。

「はい。」と、言いゆっくりとベルトを外し始めた。

その間に矢那は、シャツと下着を脱ぎ、筋肉の鎧を露わにした。

ベルトが外されると、「では、ズボンを下ろして下さい。」




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