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家に桜の木が有るんだけど花見しないかと彼女を誘ってみた話
第1章 桜の天蓋

 うちのマンションには、住民専用の小さな庭が有る。四季折々の植栽と、何本かの桜の木。
 初めて、彼女をここに連れて来た。


「わあ!こんなところに……すごく綺麗!」
「今日が満開かな」

 枝が長く、隣の木と絡まり合う様に伸びて、まるで桜の花の屋根の様になっている。

「川にこういう風に被さってるのは、見たことあるけど、地面でもなるんだね?……桜の天井みたい!」
「うん。だから、」

 持ってきた敷物を地面に敷いて、寝転がる。

「これが、一番良く見える」
「うん!」

 立って眺めていた彼女も、同じように隣に寝転んだ。

「こんなに良いとこなのに、静かだね……みんな来ないの?」
「ここは、飲食禁止なんだ。だからみんな外に行く」
「……ほんとに、お花見の為だけの場所……」

 彼女が、そっとこちらに身を寄せて来る。

「……寒い?」
「ううん」
「これ……一枚しか無いけど」
「ん」

 一枚のブランケットで、彼女と自分を覆う。二人分の体温の、ほんわりとした温もりが伝わって来た。

「……あったかい。」
「うん。」

 しばらく何も話さずに、桜を眺めた。


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