この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
家に桜の木が有るんだけど花見しないかと彼女を誘ってみた話
第2章 花と、小鳥と

「気持ち良いねー」
「……ほんと……」

 暖かい日差しの中のんびり寝転んで、青空をバックに桜と可愛い彼女を愛でる。
 最高の春だな。これが我が世の春って奴か。

「あ。鳥」

 高い梢に、鳥を見つけたらしい。
 彼女しか見てなかったから気付かなかったけど、ぴちぴちと鳴き声もする。

「……ちょっと、そのまま鳥見てて」
「?」

ぴるぴるぴるるる……

 ……と鳥が鳴くのを、そのまま真似をして返す。

ぴるるるる……
ぴるぴるぴるる……

「え!」
「しー……」

 彼女の唇に指をあてて、にやっと笑う。

ぴぴぴぴ……?
ぴぴぴ、ぴぴ、ぴ

 不思議そうにちょんちょん枝を行き来する鳥に、また鳴き返す。

「……鳥の真似も、上手……!」
「でしょー?でも、本物にはかなわないけどねー……ほら」

 もう一羽、鳥が来た。
 睦まじげにさえずりを交わし合っている様に見えるのは、自分達を重ねているせいか。

「……仲良しの鳥ね」
「俺達みたい?」
「ふふっ」

 笑う彼女に笑い返しながら、小鳥みたいなキスをしたら。

「……あ」

 鳥が啄んだ桜の花がくるくると回りながら降ってきて、彼女の髪に着地した。

「……貰っちゃった。」
「……良いもん貰ったねー……すげー似合う」

 花と髪にキスしたら、くすぐったそうに首をすくめる。

「ほんと、似合ってる……花で埋まるまで、鳥真似しちゃうかなー」
「だめ。鳥の噂になって追っ掛けとかされたら、困るもん」
「……追っ掛け?」
「ん。」

きゅっと、腕を抱き込まれる。

「……追っ掛けって、鳥の追っ掛け?」
「そう。鳥だから、どこまでも付いて来れちゃうでしょう
?」

 桜を飾った彼女の桜色の唇が、きゅっと尖った。

「……こんなこと、出来なくなっちゃう………」

 そう言うと俺の唇を、ちゅっと可愛く啄んだ。

               【一組目 終】
/13ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ