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ネコの拾い方…
第1章 寒い夜だったから…



5つ上の姉が居た。

とても綺麗な人だった。

どこか儚げで美しい姉…。

そして、とても怖くて恐ろしい姉だった。

思わず身震いをする。


「どうした?」


眠そうな声がする。

休日前の深夜…。

仕事で疲れてる男が僕を見る。


「変な夢を見た…。」


僕はその男に身体を擦り寄せる。

彼から僕に触って来る事はない。

いつも僕から彼に身体を預ける。

その方がいい。

人に身体を触られるのが苦手だ。

人の身体を触るのが仕事だから…。

それが藤原 清太郎(せいたろう)という人間だ。

そんな風に育てられた。

気位を高く持て…。

常に周りに対する気遣いだけを考えて、その人達の上を行けと…。

揺るぐことないプライドがそれを可能にすると教わった。

そうしなければ自分が壊れる事になる。

だけど僕から、そんなものを求めた覚えがない。

僕はただ平凡で居たかった。

再び僕が身震いをする。


「寒いのか?」


昌弘(まさひろ)が僕の身体に毛布を掛ける。


「昌弘…、暖かい。」

「なら…、さっさと寝ろ。」

「冷たいな…。」

「どっちだよ…?」

「イチャイチャしてよ。」

「触られるのが嫌いなくせに…。」


僕を突き放してから眠そうな昌弘が欠伸をしてタバコに火を点ける。

僕はタバコが嫌いだ。

しかも昌弘はベッドで吸う。

昌弘がタバコを消すまで僕は昌弘に近寄らない。


「話…、聞いてやる。」


ぶっきらぼうに昌弘が言う。


「話?」

「変な夢を見たんだろ?」


昌弘の言葉に胸の奥がカッと熱くなる。

昌弘は平凡な男だ。

普通の会社に務める普通の男…。

それなりに男前だが特別に目立つイケメンという訳じゃない。

そんな男に僕は惹かれる。


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