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第1章 アリョーナの旅路

お見合いは、ヤホースキーさんが仲人さん夫妻に暴言をはいたことが原因でめちゃめちゃに壊れてしまいました。

しかし、ヤホースキーさんの両親はアタシの家に電話をしまして『息子を30代のうちに結婚をさせてあげたい。』とアタシの父に申し出たのでありました。

父は、ヤホースキーさんの両親の気持ちをくみ取りまして要求を受け入れました。

そして、双方の両親が2011年７月23日に挙式披露宴を挙げようと言いまして、結婚式場に予約を入れてしまいました。

アタシの両親は、アタシが通っていた大学を中退する手続きを取ってしまったので、アタシは大学に行くことができなくなってしまいました。

この時、両親だけではなく次兄の兄嫁さんも『アリョーナさんによく似合うウェディングドレスを見つけてあげるから…』と言いまして張り切っていました。

ヤホースキーさんのおばさんもすっかりその気になりまして、ヤホースキーさんに細々と世話をやいていました。

同じ頃でありましたが、タメルランもグロズヌイ(チェチェン共和国の首都)にいる父親から『母親が大病で倒れたから帰って来い!!』と言う知らせを聞いたので、大学を中退することを余儀なくされました。

タメルランは、父親からの知らせを聞いて大学をやめてグロズヌイに帰ろうかどうしようかと迷い続けていました。

タメルランは、大学を卒業したらすぐにアタシと結婚することを決意していたので、実家からの知らせを聞いたときには気持ちが動揺していました。