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第2章 アリョーナの旅路・第２部

アタシは、正午になる５分前にレストランに到着をしました。

この時、社長さんがアタシの応対に出ました。

「アリョーナさん、来てくださいました…ちょっとアリョーナさん…」

社長さんは、アタシの服装を見たとたんにびっくりしてしまいました。

アタシの衣服が、スケスケのブラウスでボタンを真ん中のひとつしか止めていない姿でありましたので、社長さんはどこかのナイトクラブの女がきたのだと思っていました。

あのねぇ…

アタシはこれしか…

着て行く服がなかったのよ…

結局、アタシとマーティーさんのお見合いは空気が淀んでいる中で始まりました。

さて、アタシとマーティーさんのお見合いは雰囲気が淀んでいる中で行われましたので、マーティーさんの表情は早くも硬く(かたく)なっていました。

アタシとマーティーさんは、会話がゼンゼン進んでいなかったので、社長さんの奥さまは『まあまあ、そんなに硬い表情にならないで、ふたりでお話をなされてはどうでしょうか？』と優しく言いましたが、ふたりとも口を閉ざしたままになっていました。

社長さんの奥さまの言葉に対しまして、マーティーさんは『早くごはんが食べたいのだよぉ…』と気だるい声で言いましたので、お見合いの雰囲気がますます淀んでしまいました。

そして、料理がテーブルに運ばれてきましたが、マーティーさんは出された料理をガツガツと食べまして『あー、ごちそうさんでした…』と言いましてから、社長さんにこう言いまして店を出ました。

「社長さん…もういいでしょ…ごはんを食べたから眠くなったので…ここの支払い…お願いいたします…お先に…」

マーティーさんは、このあとすぐに帰ろうとしましたが、社長さんはマーティーさんを止めてこう言いました。