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第2章 アリョーナの旅路・第２部

シカゴから逃げ出してから10日後の12月20日のことでありました。

アタシは、西海岸へ行くことを断念しまして、極東ロシアへ引き返すことにしました。

アタシは、ボストンの港から再び大西洋を渡りましてヨーロッパへ向かっていました。

アメリカ社会で、女ひとりが生きて行くことのむずかしさを思い知りましたアタシは、生まれ故郷に帰って、母の看病をすることを選びました。

何としてでも、１月７日と８日のロシア正教のクリスマスまでにはウラジオストクにたどり着きたい…

母の看病をしてあげたい…

アタシはこの時、恋人を作って結婚をすることをあきらめて、親孝行をしようと思っていました。

いつになれば…

ウェディングベルを鳴らす日が来るのでしょうか…

いつになれば…

アタシは幸せになれるのでしょうか…

【第２部・おわり】