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第1章 アリョーナの旅路

アタシとタメルランが出会ったきっかけは、１年前の2010年の夏にハバロフスク市内にある大学４校が合同で恋人のいない男女20人を集めまして、市内コムソモール通りにあるサッポロ(北海道料理のレストラン)にて合コンで出会いました。

みんなでワイワイとおしゃべりをしながら石狩鍋を食べていた時に、タメルランがアタシに声をかけて来ました。

最初は軽いおしゃべりから始まりまして、それから数時間後にタメルランに気に入られてお付き合いを始めたのでありました。

この時に、タメルランはプーチンカ(ウォッカ・アルコール度40度)をのんでいまして、すっかり上機嫌になっていました。

この時カレは、３回目の「ダバーイ!!」(乾杯)を言いましてから、３杯目のウォッカをのんでいました。

３杯目のウォッカをストレートで一気にのみほして、すっかり上機嫌になっていたタメルランは、アタシの顔を見て『アリョーナ…ぼくとお付き合いをしてほしい。』と言ってきたので、アタシはタメルランの勢いに負けてお付き合いをすることになりました。

そこからふたりのお付き合いが始まりました。

2011年の２月に、アタシとタメルランは密かに結婚を意識し始めていたので、結婚に向けてアレコレと準備していましたが、その時に大きなかべにぶち当たってしまいました。

タメルランは北コーカサスのチェチェン自治共和国の生まれでありました。

カレの家は、アタシとの結婚に猛反対を唱えていましたが、アタシとしては、タメルランの家ご家族から結婚を反対されてもこの愛を貫いて（つらぬいて）行こうと固く決心していました。

しかし、2011年６月頃にわが家で大事件が発生したことを機に、アタシとタメルランのふたりは、引き裂かれてしまいました。