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第1章 アリョーナの旅路

「あんたね!!ハイスクールを中退して、無気力状態をズルズルと長引かせてばかりいたから、非常事態におちいった時にオタオタして助けてほしいと言いに来たようだけど、アタシにどうしてほしいと言うわけなのよ!?あんたね!!アタシが何で怒っていると言うのか分かっていないわよ!!アタシの言うことが分からないの!?」
「アリョーナさん、お願いです助けてください…父親が残した1000万ユーロの借金が返せなくなったので、寝るところもないし、食べる物もないの…お願い…助けてください。」

フィリップさんの妹さんは、なおも泣きながらアタシに助けを求めていましたので、アタシはなおもイライラした声でフィリップさんの妹さんに怒鳴りつけました。

「あんたね!!助けを求める相手を間違えているわよ!!本来ならば、ニースにいるお兄さん夫婦たちのところにお願いをしに行くべきじゃないの!?」
「ですから、どうしてニースの兄夫婦を出してくるのですか!?兄夫婦たちは…」
「自分たちのことで手がいっぱいだと言いたいのでしょ!!」
「アリョーナさん!!」
「あんたのお兄さんたちは、自分さえよければいいとしか思っていないのよ!!アタシが言っていることが間違っていると言うわけなの!?」
「アリョーナさん!!どうして兄夫婦たちのことを自分さえよければいいと言うのですか!?」
「だったら何なのよ!?言ってみなさいよ!!」
「何なのよって…アリョーナさん!!兄夫婦たちは、どちらも娘さんの結婚問題で神経をとがらせているのです!!」
「あんたのいいわけなんか聞きあきたわよ!!都合が悪くなればそうやって、娘さんの結婚問題をダシにしてアタシに助けを求めているじゃないのよ!!」
「アリョーナさん!!」
「それじゃあ何なのよ!?あんたの兄夫婦たちは、いつまで娘さんの結婚問題を長引かせているわけなのよ!?」
「二番目の兄夫婦は、まだ娘の結婚問題が長引いて…解決ができていないの…でも…一番上の兄夫婦の娘さんは…両親が決めた相手と結婚すると言って…解決できたのよ。」
「だったら、一番上の兄夫婦のところへ行きなさいよ!!」
「できればそのようにしたいのですが…行けないのです。」
「どういうことなのよそれは!?」