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ラブ・アンド・セックス
第2章 舞台の上でセックス!?
「ところで三上くんたちは、『インティマシー』という映画を見たことある?」

「インティマシー? 見たことありませんけど、どこの映画ですか?」

「2001年のイギリスの映画なんだけど、ベッドシーンで役者が実際にセックスしてるんだ。でもそれがいやらしいというより、人間の悲哀のようなものが描けていて、何とも言えない雰囲気を出してるんだよ。ベルリン国際映画祭で最高の金熊賞を受賞したんだ」

「本当ですか?」

「ああ本当さ。セックスって、食べることや、眠ることと同じくらい、人間としての普通の営みなんじゃないかな。違うのは一人ではできないってこと。だからそこにドラマが生まれる。相沢先生は、きっと、そうした人間のどうしようもないサガのようなものを今回の舞台で描きたいんだと思う。先生と一緒に、『インティマシー』のように世界から評価される舞台をつくりたいな」

世界から評価される舞台か……。

「そうですね。オレもそんな舞台をつくってみたいです」

「私も」

「そうこなくちゃ。じゃあ、みんなでもう1回乾杯しよう」

石原さんが立ち上がった。オレたちも立ち上がる。

「今回の舞台の成功を祈って。僕たちで、世界をあっと言わせよう!」

オレたちは、高々とグラスを掲げた。
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