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第1章 かあさんはぼくだけのアイドル

アタシはこの日、パートがお休みでありましたので少し遠出をしまして、双海（ふたみ）の海浜公園へ行きました。

アタシは、いよてつ電車とJR予讃線の海回りルートの列車を乗り継いで伊予上灘駅まで行きまして、駅から歩いて海浜公園へ向かいました。

この日は朝から雲ひとつもない青空で、木々にはミンミンゼミとアブラゼミとツクツクボウシの鳴き声が交錯して聞こえていました。

アタシは、白の大きめのぼうしをかぶりまして上はベージュのキャミソールを着てキャミソールの上から白の網目のサマーニットをはおりまして、下はクリーム色のマキシ丈スカートを着ましてサンダルをはいて、白のトートバッグを持って、白の日傘をさして浜辺にやってきました。

海浜公園のビーチは、お盆休みを利用しまして海水浴に来ました家族連れやカップルさんや女のコ同士のグループたちでにぎわっていました。

色とりどりのビキニの水着を着まして、浜辺で元気にはしゃいでいる女のコたちを見たアタシは、どうすればたっくんの理想に近づくことができるのかと思いながら大きくため息をついていました。

そんな時でありました。

アタシは、高校の時に仲良しでありました佳子と出会いました。

佳子は、松山市内でモデル事務所とアロマエステを経営していました。

この日は、佳子の事務所に在籍をしているモデルさんのビキニの水着のグラビア撮影が行われていました。

「やだ、友泉じゃない。」
「佳子、久しぶりね。グラビア撮影で来ていたの。」
「そうよ。」

アタシと佳子が会った時は昼休みに入っていた時でありました。

アタシと佳子は海の家で焼きそばとフライドポテトを買いまして、木陰に座りましてランチを摂りながらこんな話をしていました。