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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第2章 金曜日の楽しみ
エレベーターがオフィスのある5階に止まり乗り込んだ。


「わあー!!ま、待って待って。」


慌てて乗ってきたのは、稲葉課長。
こんなに肩で息を切らしてる姿を見るのは初めて。


「お疲れ様です。課長がそんなに慌てるなんて珍しいですね。」

チラっと見たときには服装も呼吸も全てが整っていた。
本当、完璧すぎなくらい完璧人間。


「…大事な、用が あって。」


慌てるくらいの大事な用って…もしかして、プロポーズとか?
こんなに何でも揃ってる男性だし、ありえそうだわ。
課長みたいな人って、『スパダリ』って言うんだっけ?

私にとってどうでもいいことを考えていたら、1階に止まったエレベーターのドアが開く。



「それじゃ、お疲れ様でした。」

課長に軽く会釈をし、やや高揚した気分で駅に向かう。
あ、決して課長に対しての高揚ではなくて!
これからのことに胸が踊っただけだから。
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