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第6章 ６　本番の無いソープランド葵

「ごめんなさい。あたし大介さんに素股をしてて、また自分もいってしまい

ました」

　夫はあたしの言葉を聞いて、またかと言う風にちょっと上を見上げるよう

なしぐさをした。そうしてその後あたしを見た。何故かその表情は冷静だ。

「入れたりなんかはしてないんだよね」

「ええ」

「それなら仕方ないんじゃない。性器と性器を触れさせて快感を感じるなと

言う方が無理なんだろう？」

「怒らない？」

「怒っってるように見える？」

「見えない」

「見た通りさ」

　何か変だ、夫の冷静さが妙に感じる。

「どうして怒らないの？」

「葵の感じて、達しちゃうところを見て俺も感じていっちゃったからね」

「え？」

「俺も謝らなければいけない事があるんだ」

「！？」