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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第6章 6日目
彩ちゃんは家出少女だったから、もしかして見つかって、親許に連れ戻されるかもしれない。しかし、北海道はあまりにも遠い。このまま発見されない可能性も十分ある。

つまり、あの告白さえしなければ、僕とずっと一緒にいられた。
…『これを聞いたら、わたしの事キライになるから』…
なのに、話すことによって僕の愛が冷めてしまうリスクを犯して、打ち明けた。

それは、ももちゃんの誠意だ。
愛する人に偽ったままでいたくない。どこまでも純真で真っ直ぐで清らかな心を持っているからだ。

なのに僕は…
そんなももちゃんの真心を踏みにじった。全てを知って受け入れる寛容さが、なかった。
いや、そもそも僕の愛が浅かったのだ。
ももちゃんの可愛い顔と体に惹かれて、セックスの快楽に溺れて…それが当たり前のようになって…どれ程幸福なことか、忘れていた。
愛してるとか言いながら、そんなの本当の愛じゃない。
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