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不倫のはて
第4章 行雲流水
   

 翌日約束のカフェは
おしゃれで最近できたお店のようだ。 
ちょうどランチの時間帯のせいか
店内は 主婦らしい姿で
埋め尽くされていて
それぞれおしゃべりの花が咲いている。

 「陽子 久しぶりー。
えっ 陽子 何か
感じが違うよ。 少し痩せたでしょう。
それにキレイになっちゃって
なんかあったでしょう。」

 「なつみ 久しぶりー。
なつみはどう?」

 話し出すと お互いに
きりがなくなる。
「陽子 ランチ頼もう。
食後にアイスコーヒーでいい?」
店員さんに ランチを2つ頼んだ。


 会えばすぐに 手を取り合って
会っていなかった時間を
取り戻すように 話し出す。


 

 なつみは 首を傾げ
陽子の瞳を見つめながら言った。
陽子 出会い系に登録したの?

それは私が薦めたんだから
少しは 気晴らしになって
いいと思うけど
絶対に 深入りしちゃダメよ。
陽子は真面目だから
本当に危ないんだから
気を付けなさいよ。
家庭を壊すようなこと
したら絶対にダメよ。


と 母親のように
心配してくれる。




 「わかった。わかったよ。
大丈夫よ。」と
返事をするものの
寂しいのは心じゃなくて
身体が寂しいなんて
口が裂けても言えない。
いくら 大親友でも
心の中で 手を合わせ
なつみ ごめんね 
と 謝る・・・・


気まずさを隠すように
アイスコーヒーのグラスの中を
ストローでクルクルとかき回した。





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