この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第9章 白馬黒哉について


────白馬サイド────




過去。

…の話をする前に言わせてくれ。


俺の過去とか本ッッ気でしょうもねぇんだよ……。


というのも。

今このシリアスな雰囲気で、
「白馬黒哉について」とかって
大々的な題名つけられてんじゃん。
めっちゃ丁寧に掘り下げるんだろうなって思うじゃん。


ごめんな、期待裏切るわ。


サラサラッと話して終わりにします。
だからみんな、気張らずポテチでも食べて
「へー」って感じで軽く聞いてくれ。

そっちの方が、俺も幾分か話しやすいから。



















────「偉いわ黒哉、今日も練習を頑張ったのね。」


これは母親。たぶん俺が八歳くらいの頃の記憶だ。


「うん!ぼく頑張ったよ、すごいでしょ!」


キツイ武道の練習をこなすと、
毎回母さんが俺の頭を撫でてくれた。

それが日課、それが癒やし。
そのためだけに頑張ってた。

……すげぇピュアだな、俺。


「お父さん厳しかった?」
「……父上は怖い。」


笑顔を引っ込めて、プイっと顔をそむける。

御堂形家は世間的に見て大層なお家らしい。
そのため、その血を引き継ぐものは常に気品高くあれと
口を酸っぱくして言われてきた。

それでも、基本中身がガキな俺のことだ。
そんなの辛いし無理にも程がある。


「黒哉、少し来なさい。話がある。」


ガチャッとドアが開く。
俺に声をかけたのは親父だった。


「……ええ、わかりました父上。母上、行って参ります。」


作り笑顔で親父の方へ向かう。

どこでも常に、品位あるキャラを求められていた。

それは家族間でも同じ。
親には敬語と敬意を払って生活する。

でも、「私にはそのままのあなたでいいわ」と、
前に母さんが俺に言ってくれた。
親父が見てないとき限定で。


それが、当時の俺にとって大きな救いで、
唯一の心の拠り所。

ずっと仮面を被って生きるって、結構大変なんだよ。


「父上、お話とは?」


連れてこられたのは親父の書斎。
コイツはよくここでふんぞり返ってる。


「お前は武道のセンスがいい。本来ならばもう数年私と基礎を学ぶのだが、少し計画を早めることにした。」

「そ、そんな。父上、僕はまだまだです。もっと基礎を練習しないと……、っ!」

/269ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ