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社長息子は受付嬢を愛慕う(仮)
第4章 波瀾万丈の飲み会

珍しい朝陽の辛辣さに、私も三科さんも驚きを隠せない。
普段は人の悪口なんて言わない朝陽なのに、どうして聖様を悪く言うの?

「あ、朝陽、少し押さえよう。三科さんのことにしても、聖様のことにしても、周りを見て」
「えー!
私は私の言いたいことを言っただけなのに、どうして敵視されなきゃいけないのかしら」
「それが普通でしょ。
社内じゃ高嶺の花の聖様、それで通っているんだから、悪口厳禁が当たり前じゃない」
「理不尽……。
…………って、いつもそう」
「え??」

朝陽が愚痴ったみたいだけど、私は途中が聞こえなかった。どうやら三科さんも同じだったらしく、私の顔を見て困ったという素振り。
私も、どうしたらいいのか分からない。こんな朝陽は初めてなのよ。
……お酒に酔っているというわけじゃなさそうなの。だからこそ余計に、どう対処したらいいのか……それが分かりかねてる。

「あ……電話」

困った雰囲気の中、朝陽だけは呑気に電話を受ける気満々だし!
……でも、あれ?
ディスプレイを見た途端、朝陽の顔色が変わった。
……まるで、お酒など一滴も飲んでいないような真面目な顔に。

「ちょゴメン。向こうで受けて来るわ」
「えっ朝陽!?」

断りを入れたと同時に、朝陽は部屋を出て行ってしまい……残された私は?
この雰囲気に耐えられそうにないよ!

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