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幼馴染と、そして先生と
第7章 憧れの先生
 その心遣いにありがたさを感じながら、和義は答える。
「は、はい。何とかやっていけます。だから心配しないでください」
「そう。それならいいのだけれど。じゃあ、話を進めるけれど、あなたが休んでいる間に、実は進路相談の時間があった。それで、あなたの進路も聞いておきたいと思って。それで、今日の放課後、時間を作ってくれないかしら」
「それはまぁ、大丈夫ですけれど」
「それじゃ、四時に職員室に来てくれる? 私も準備しておくから」
「わかりました」
 こう言い、話は終わりを告げる。
 進路相談。自分はどんな進路を選ぶんだろう。
 父親が亡くなったが、生命保険や慰謝料が入るため。高校は問題なく卒業できるし、その後も進路もある程度自由に選べる。大学や専門学校へ行くか、それとも働くか……。一体、どうしたらいいんだろうか?
 授業中、和義は進路について漠然と考えていた。
 午後四時――。
 授業を終えて、和義は自由になる。部活動に入っている生徒は、これから各々の部活動に精を出すが、和義は部活に入っていない。だから、普通なら帰るだけである。しかし、今日は進路相談がある。和義は、職員室に向かい、そこで美香子の様子を伺う。
 美香子も和義の存在に気づき、軽く手を上げると、彼の元にやって来た。
「進路指導室で話しましょうか。そっちの方が静かだから」
「わかりました」
 職員室を離れ、二人は進路指導室に向かう。
 ひっそりとしている進路指導室は、カーテンが締まっており、薄暗かった。
 美香子は室内の電気をつけると、椅子とテーブルを用意して、それらを並べた。向かい合わせに座り、進路相談が始まる。
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