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揺れる世界の秘め事
第4章 帰宅ラッシュ
スカート越しにグリグリと硬くなった
痴漢のオスがあたる。
その感覚にぞくり、と身体が反応する。

首に顔を埋める男が小さく息を漏らす。

「…はぁ…っ…」
甘く淫らな男の吐息にドキリと胸が鳴り、
くすぐったさに身をよじる。

お尻に当たっていた硬いモノを刺激してしまったようで、相手が小さく揺れる。
痴漢は爪でストッキングを破いて、
濡れた下着の中に指を沈める。

「ふ…ぅ…っ」

ビリビリとした快感が走り抜けて苦しい。
でも、でも、もっと欲しい…と
頭の中の理性が欲望に敗れ、腰がゆるく動く。

それを肯定と思ったのか、
男は指先をもっと奥へと滑らせる。

「…っ…ふぅ…ふっ…」

今にも恥ずかしい声が出てしまいそうで、
自分の指を咥え、声を必死に殺す。

残る理性は声だけ。
これだけは残したままでなければ。
そんな感情を知ってか知らずか、
男は膣に入った人差し指と中指を緩く動かす。

もうそれだけで私の体はビクリ、ビクリと小さく震える。
緩やかに。
音も立てずに前後する指が膣内のいい所を見つけた。

グリ、と指の腹がそこをかすり頭がチカチカする。
必死に男のもう片方の腕を掴み、
自分の指を噛み声を、快感を耐える。

辛い、つらい、ツライ。
気持ち良いのが辛い。
こんなのおかしい、知らない、こんなの。

ただ男の欲望をぶつけられた、
痛いだけの行為。

それしか知らないのに、
それなのに、こんな、こんなの、怖い。

男の指はグリグリといい所を押しなぞる。
ぞくんぞくんと重い波が来る。
子供のように泣きじゃくり首を振っていると

「目を瞑って…開けないでね」

背中の男からの優しい声が聞こえ、
大人しく従ってしまう。

…ちゅ、と短いキスが落とされた。

……今度は深く。舌がもぐりこんできた。
脳がとろけるような、犯されているような気分になり、
どろっとした重く激しい波が押し寄せてくる。

意識を失ってしまうような、眠ってしまうような、頭がボーっとする重い気分。

それを一気にかき消すように男の指がまたグリ…とナカを刺激する。
チカチカと目の裏に星が飛ぶ。
さらに肉芽も親指で押し潰され、火花が散った。

悲鳴も何もかも出せないように口を塞がれたんだ…
一番濃い波の中、そう理解して、意識が飛んだ。
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